ドスキンとバックスキン
ドスキン(ドウスキン)とは?
雌鹿/牝鹿=doe
皮=skin
ドスキン(doeskin)とは。
良質な毛をもつメリノ種の羊毛(紡毛糸or梳毛糸)を使用して朱子織りで織り、
その後、縮絨、起毛、剪毛などをして作った、柔らかくて光沢感のある高級毛織物のこと。
メスの鹿を意味する
「雌鹿(めじか)=doe」
の毛皮に雰囲気が似ているため、ドスキン(doeskin)と呼ばれる。
*雌鹿は漢字で「牝鹿」とも書く。
なお、google翻訳の発音機能によると、
"doeskin"の正確な発音は"どすきん"ではなく"どうすきん"である模様。
【関連用語】
- メリノ種・・・・・多数ある羊の種類の中で衣料向けに主に毛が刈り取られる、良質な毛を持つ羊の種類
- 紡毛糸・・・・・短い羊毛や再生糸から作った毛羽だった粗っぽい毛糸のこと
- 梳毛糸・・・・・長い羊毛を直線状に伸ばしてから撚って作った滑らかな雰囲気の毛糸のこと
- 朱子織り・・・・・たて糸とよこ糸の交差が少ないので光沢感のある生地ができる織り方のこと
- 縮絨・・・・・羊毛に熱や圧力をかけたりしてフェルト状にすること
- 起毛・・・・・生地を分厚くしたりするために生地表面を毛羽だてること
- 剪毛・・・・・毛織物の表面を切って長さを揃えること
以下はたて糸とよこ糸の交差が少ない「 朱子織り」の基本構造

以下はたて糸とよこ糸が交互に交差する「平織り」の構造。

ドスキン生地が用いられる主な商品
- タキシード
- 制服
- 制帽・・・・・警察官や学生などが被る一定の形をした帽子のこと
バックスキンとは?
buck= 牡鹿(おしか)
skin =皮
バックスキン(buckskin)は、
直訳するとドスキン(メスの鹿の皮)とは逆の「牡鹿(オスの鹿)」という意味。
実際の意味、言葉の使われ方としては、「鹿革の表面を起毛させたもの」を指す。
ただし、現在の定義的には牡鹿か雌鹿は問わないほか、
広い意味では鹿革に似せた牛革や羊革のことも指す模様。
滑らかさや丈夫さなどが特徴とされる。
なお、「ドスキン」がレザーではなく雌鹿の皮に似せた毛織物を指すのに対し、
「バックスキン」は牡鹿の皮に似せた織物ではなくレザーの一種。
その他、バックスキンに似せた毛羽だった雰囲気の毛織物「バックスキン・クロス(cloth)」というものもあり。
*モール名で「バックスキン」と検索して出てくるバックスキン使用商品の
表面拡大画像を拡大してみる限り、スエードやフリースの表面のような雰囲気。
(なお、スエードとは小牛や子ヤギなどの裏皮を起毛させた、柔らかな皮革のこと)
本物の動物の革を使用したもののほか、
「バックスキン調」という商品名で売られている合成皮革商品(バッグ)も多数あり。
バックスキンを用いた主な商品
- 自動車のハンドル
- 革靴
- バッグ
- スマートフォンケース
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