はたおり機(織機)の構造・仕組み
はたおり機(はた、織機)とは?
簡単な一行説明=
はたおり機とは、織物を織るためのアナログな機械のこと
詳しい説明
はたおり機(機織り機)とは、編み物ではなく織物の生地を作るためのアナログな機械のこと。
様々な呼び方があり、
- 織機(しょっき、おりき)
- 機(はた)
などとも呼ばれ、それぞれ辞書での各項目では同義語というように説明されている。
(英語でいうとWeaving Machine)
そして、「はたおり機で織物を織ること」という行為に関しては、
「はたおり」または「機織(きしょく)」などと呼ぶ。
なお、はたおりを簡単に体験できるアナログなミニチュア機械がよく市販されており、
それらは「コンパクトはたおり機」「ファンシーはたおり機」といった名前がつけられているため、
このページでは「はたおり機」で呼称を統一しています。
はたおり機の構造
*複雑な構造の「はたおり機」は難しくて説明ができないため、
簡単な平織りの織物を織ることができるような、
シンプルな構造のはたおり機の構造の説明です。
以下は、Amazonでよく売れている卓上はたおり機の画像
↑この商品を実際に試したい場合はこちらのリンクから。
【経糸(たて糸)】
上記の画像のうち、機械の両端にひっかけて張られているほうの糸。
【緯糸(よこ糸)】
よこ糸棒にまきつけられているほうの糸
【綜絖(そうこう)】
上記の画像のうち、糸の上にあるくし状のもの。
先端に穴が空いていて、たて糸を機械にセットしたのち、
たて糸を2本に1本のペースで交互にこの穴に通す。
【緯糸棒】
よこ糸を巻きつける平たい棒のこと。
この平たい棒を左右に通して織進めていく。
【くし】
よこ糸を整えるために使う。
【織り方(手順)】
1.たて糸とよこ糸をセットしたら、まず綜絖を上げ(下げる形でも良し)、
よこ糸棒に巻き付けたよこ糸を右から左(左から右)に通す。
2.最初に綜絖を上げて右から左によこ糸を通したと仮定した場合、
今度はよこ糸を左から右に通す前に綜絖を下げ、そのあとで左から右へよこ糸を通す。
3.上記の続きとして、左から右によこ糸を通したら、
今度は下がっている綜絖を再び上げ、そのあとで右から左へよこ糸を通す。
*この作業を繰り返すことにより、たて糸とよこ糸が交互に表に表れる、
シンプルな平織りの織物を作ることが可能。
*途中でよこ糸を切って別の色のよこ糸をつなぐことにより、ボーダー状の柄を作ることも可能。
Amazonのコンパクトはたおり機の画像
[綜絖(そうこう)について]
綜絖については文字での説明が難しく、
綜絖を上げる、下げるといった説明も一度体験しないとわかりづらい点のため、
繊維・テキスタイル業界で働きたいと思っていらっしゃるかたは、
是非Amazonなどで販売されている安い卓上はたおり機を買ってみて実際に織物作りをしてみると、
「綜絖を上げる、下げる」の意味がよくわかるはずなので、
わからない場合は是非格安の市販品で体験してみてご確認ください。
■綜絖を上げると=
綜絖の穴に通していないもう半分のたて糸より穴が上に来るため、横から見るとブリッジ状(山形)になる。
■綜絖を下げると=
綜絖の穴に通していないもう半分のたて糸より穴が下に来るため、横から見ると谷状になる。
この上下運動を、よこ糸を左か右に通す度に繰り返すことにより、
簡単にたて糸とよこ糸が交互に表れる生地を作れる。
*逆に言うと、例えば綜絖がなく、たて糸をすべて同じ高さで張っていると、
よこ糸を通すことに半端ではない時間がかかることになる。

たて糸とよこ糸の糸の色が違うとして、たて・よこの糸が交互に表に表れるのが「平織り」という織り方。
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