2007年(平成19年)の流行/服飾史
アメリカでサブプライムローン問題が顕在化し、不況が起き始める
文化/出来事
- 流行色=高級感のある黒
- CanCamの一つ世代上の雑誌「AneCan」が創刊され、CanCamブームは終息
- お兄系と呼ばれるファッションが流行
- 1990年代半ばから高い人気を誇ってきたストリートファッションの人気に陰りが見え始めてきた時期
- 東京ガールズコレクション、そして先行スタートしていた神戸コレクションの人気がさらに加速。国民的なイベントとして捉えられるほどになった
- この年あたりからユニクロの「ヒートテック」がヒットし始めた
- 10月にファッションビル大手の丸井が持ち株会社制へと移行
- 前年公開の映画「プラダを着た悪魔」はこの年に様々な賞を受賞し、登場人物のモデルとされるアナ・ウィンター(VOGUE編集長)への注目度が急上昇
- 古田泰子による「TOGA」と、堀海斗と古舘郁によるパリコレブランド「コムーン(COMMUUN)」が、世界最大級若手デザイナー向けの賞である「ANDAM賞」を受賞
主なデザイナー交代/新ブランドデビュー劇
- ディオール・オムからエディ・スリマンが離脱し、2代目デザイナーとしてクリス・ヴァン・アッシュ(ベルギー人)が就任
- 山本耀司の娘である東京のトップデザイナー・山本里美が秋にパリコレでの初のショーを開催。ショーでは歌手の川村カオリをはじめ、多数の日本人モデルを起用した。
- 前年にISSEY MIYAKE男女両部門のデザイナー職を退任した滝沢直己は、自身の名を冠した「naoki takizawa」というブランドを創設し、2007年9月の2008SSシーズンにNYコレクションにデビューした。
- のちにVetementsやBALENCIAGAとのデザイナーとして活躍する事になるジョージア人のデムナ・ヴァザリアはこの年、パートナーと創設したブランド「STEREOTYPES」で東京コレクションに参加し、デザイナーとして本格デビューした。
ビジネス
- 経営統合した大丸と松坂屋が共同の持ち株会社、Jフロントリテイリングを発足させる
- サマンサタバサジャパンリミテッドが、持分法適用会社のスタイライフを子会社化
- ファーストリテイリング社の海外進出が本格化し、世界各地にユニクロの大型店舗がオープンしはじめる
- 12月にZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイ社が東証マザーズに上場。上場日には幹部が取引所で、世界平和を呼びかける奇抜な演出をして大きな話題となる
- 夏に日本のファーストリテイリングと中東ドバイの投資会社による「バーニーズニューヨーク(アメリカ)」の買収をめぐる額のつり上げ合戦が行われ、日本中の業界関係者がその動向を見守った(結果的にはドバイの会社に負けてFRはバーニーズ買収に失敗)
2007年度の主な賞受賞者
第25回 毎日ファッション大賞 | 大賞=阿部千登勢(sacai)・・・・・元コムデギャルソンスタッフ。自宅で小規模にスタートしたsacaiを国内トップクラスの人気ブランドまで育て上げた 新人賞=廣川玉枝(SOMARTA) 鯨岡阿美子賞=SUNデザイングループ 話題賞=伊勢丹 特別賞=リステア |
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第81回 装苑賞 | 中島佳奈子 |
オンワード新人デザイナーファッション大賞2007 | 大賞=カティカセル―・チャレムキアト(Institute Francais de la Mode Paris)・・・・海外からの応募 優秀賞ウィメンズウェア部門=鷺森アグリ(バンタンデザイン研究所) 優秀賞メンズウェア部門=渡邉由美(国際ビューティ・ファッション専門学校) |
第19回 ANDAM賞(フランス) | TOGA(古田泰子) COMMUUN(堀海斗&古舘郁) Bruno Pieters・・・・・受賞部門名は不明 Richard Nicoll・・・・・受賞部門名は不明 |
CFDA Award 2007(アメリカ最大の賞) | [各部門のDesigner of the year] メンズウェア=ラルフ・ローレン(Ralph Lauren) ウィメンズウェア(1組目)=Oscar de la renta ウィメンズウェア(2組目)=Jack McCollough&Lazaro Hernandez(Proenza Schouler) アクセサリー=デレク・ラム(Derek Lam) [その他] インターナショナル賞=ピエール・カルダン SWALOVSKI賞(メンズ)=David Neville SWALOVSKI賞(ウィメンズ)=フィリップ・リム(3.1フィリップ・リム) SWALOVSKI賞(アクセ)=ジェシー・ランデル(Jessie Randall) |
VOGUE NIPPON(現VOGUE JAPAN) Women of the year 2007 | 土屋アンナ(モデル/女優) 富司純子(女優) 檀れい(女優) 綾瀬はるか(女優) 堀北真希(女優) 河瀬直美(映画監督) 安藤美姫(アイススケート) |
第36回 ベストドレッサー賞 | 河瀨直美(学術・文化部門) 役所広司(芸能部門) 栗山千明(芸能部門) 市川海老蔵(特別賞) など |
第24回 ベストジーニスト賞 | 一般選出部門=亀梨和也、倖田來未 協議会選出部門=綾戸智恵、北原照久、久保京子 特別貢献賞=竹内まりや |
2007年当時に活躍していた日本のデザイナー
海外 | 藤原大(ISSEY MIYAKE) 島田順子(JUNKO SHIMADA) 鳥居ユキ(YUKI TORII INTERNATIONAL) 山本耀司(Yohji Yamamoto/Y-3) 川久保玲(COMME DES GARCONS) 渡辺淳弥(JUNYA WATANABE) 小野塚秋良(ZUCCA) 田山淳朗(ATSURO TAYAMA) 山地正倫(MASATOMO)・・・・・・この時期あたりに橋本倫周に改名。正確な時期は不明 丸山敬太(KEITA MARUYAMA TOKYO PARIS)・・・・この年を持ってパリコレから撤退 高橋盾(UNDERCOVER) 津森千里(TSUMORI CHISATO) 宮下貴裕(NUMBER (N)INE) 三原康裕(MIHARA YASUHIRO)・・・・・発表の場をミラノからパリへ 古田泰子(TOGA) 小川彰子(AKIKO OGAWA) 堀海斗/古舘郁(COMMUUN) 山本里美(LIMI FEU)・・・・・秋の2008SSシーズンにパリコレデビュー 滝沢直己(naoki takizawa)・・・・前イッセイミヤケ。新ブランド 熊谷和幸(KAZUYUKI KUMAGAI ATTACHMENT)・・・・・2008SSシースンにパリメンズデビュー |
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国内 | 芦田淳(JUN ASHIDA) 花井幸子(YUKIKO HANAI) コシノヒロコ(HIROKO KOSHINO) コシノジュンコ(JUNKO KOSHINO) 小篠ゆま(YUMA KOSHINO) 安達稔(MODE ACOTE) 松本与(ato) 吉原秀明・大出由紀子(GREEN) MUG(G.V.G.V.) カミシマチナミ(KAMISHIMA CHINAMI) 石黒望(NOZOMI ISHIGURO) 勝井北斗/八木奈央/竹山祐輔「mintdesigns」 堀畑裕之・関口真希子(MATOHU) 武内昭・中西妙佳(THEATRE PRODUCTS) 有働幸司(FACTOTUM)・・・・・・若い男性層の間で人気が爆発 宇津木えり(mercibeaucoup) [その他] 阿部千登勢(sacai)・・・・・・東京コレクションは不参加 |
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ヨウジヤマモト2007-2008AWパリコレ映像
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イッセイミヤケ2007-2008AWパリコレ映像
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KENZO 2007-2008AWパリコレ映像
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CHANEL 2007-2008AWパリコレ映像
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CHANEL 2008SSパリコレ映像(2007年秋開催)
2007年当時に活躍していたモデル
海外コレクション | 冨永愛 杏 TAO 福島リラ・・・・・NY拠点ながら、パリコレでLimi Feuのショーにも出演 Sachi 金原杏奈 |
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国内(ショー分野) | Sachi ユカリオ 松島花・・・・・・この頃はショーモデルとして大活躍していた TAO niu 原裕美子 兼田カロリナ 宮本りえ 金原杏奈 |
国内(雑誌/広告分野) | 山田優 蛯原友里・・・・・AneCanには移籍せず 押切もえ・・・・・創刊号からAneCanに移籍 西山茉希・・・・・・人気が急上昇 鈴木えみ 木下ココ 佐々木希・・・・・・人気急上昇の新人 加藤夏希 浦浜アリサ 長谷川潤 藤井リナ 市川紗椰 田中美保 香里奈 葛岡碧 森豪士 パトリシオ |
海外スーパーモデル | ジェマ・ワード(オーストラリア) ジェシカ・スタム ハイ・パク(韓国系) |
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