草履と雪駄と下駄
このページについて
このページは、和式ビーチサンダルといった雰囲気の似たような和風履物であるものの、
違いがわかりづらい
- 草履(ぞうり)
- 雪駄(せった)
- 下駄(げた)
の共通点や違いを説明しているページです。
なお、定義・形状についてはもともとの定義を基準にしています。
現代においては少し定義が変わってしまっている場合や
地方によって定義が違う場合もあり、以下に書いてあることがあてはまらない場合もあります。
草履(ぞうり)とは?
草履(ぞうり)とは・・・・・。
主に、わらやイグサ、竹の皮など植物(草)の繊維などを原料として作られた、
足が覆われていないビーチサンダル的な履物のこと。
(ただし、以上はもともとの定義)
現代において販売されている草履は、古代には存在しなかった
合繊繊維、合成皮革製の草履が中心である模様。
もともとの商品はハイヒール商品はないものの、
現代の女性向け草履に関しては、前後で数センチの傾斜があるものが中心。
また全体的にも、もともとは男女両方向け商品であるものの、
現代においては女性向けの商品が中心。
【形状の特徴】
- 「鼻緒」と呼ばれるアーチ状(たこ足状)のひもが、1.親指と人差し指の間、2.足の左側(かかと付近)、3.足の右側(かかと付近)に装着され、親指と人差し指の間を通る鼻緒を挟んで履く。
- 下駄と違って底は平らである点
- 現代で販売されている女性向け草履は少しだけハイヒール型になっているタイプが中心
雪駄(せった)とは?
雪駄(せった)とは・・・・・。
草履の派生商品的な存在で、「雪踏」とも言う。
もともとの形状としては、「草履の足裏に革を貼った履物」という意味。
【草履との違い】
- 雪の上や水たまりの上を歩いても草履のようにビチャビチャにならない
- 革を足裏に貼ることにより、履物として丈夫になる点
- 土の上の尖ったもの(木の枝など)が足に刺さるのを防げる
本当かどうかはわからないものの、
千利休が雪の上を歩く上で草履だと雪の水分がしみて草履がビチョビチョになるため、
草履に水分が染み込まないように、足裏に牛革を貼ったのが起源とされる。
[現代の状況]
現代、「草履」という名称で販売されている女性向け合成皮革系草履は、
革などが基本的に足裏に貼られているため、もともとの意味の「草履」と変わりない。
下駄(げた)とは?
下駄(げた)とは・・・・・。
もともとの定義としては、
植物(草)の繊維で作られている「草履」「雪駄」とは違い、
木製で形状も四角形的な形のサンダル系履物。
種類的には様々な下駄が存在するものの、
足裏には、高さは様々であるものの2本の柱がついているタイプが多い。
(そのため、足跡として漢字の「二」のような足跡が残る)
【特徴】
- 草履や雪駄とは違い、木製である点(竹製の「竹下駄」という例外あり)
- 丸みを浴びた草履や雪駄とは違い、四角形的な形状のものが多い
- 足裏に2本の柱がついているタイプが基本。
- 平らな木製下駄の場合、足にフィットしないため、履き心地で草履・雪駄に劣る
【主な下駄の種類】
- 高下駄(足駄)・・・・・2本の柱が高い厚底靴的な下駄のこと
- 庭下駄・・・・・柱がかなり低い、自宅庭を歩くときに使うような歩きやすい簡易下駄
- 雪下駄・・・・・雪国向けの柱が高い下駄で、柱の形状が特殊
- [例外品] 竹下駄・・・・・例外的な種類で、木製ではなく割った竹をそのまま使った下駄
*足裏についている木に関しては、わかりやすいように「柱」と表現しています。
*形状がわからない下駄に関しては画像検索して確認してみてください。
草履と雪駄と下駄の比較
[3種の共通点]
- ビーチサンダル同様に、アルファベットの「Y」を逆にしたような3点固定式の、足の甲&サイドが覆われていない履物である点
[3種の違い(元々の意味合い基準)]
種別 | 特徴・定義・違い |
草履 |
定義= 植物(草)の繊維で作られている、甲や側面が覆われていない履物 材料= ワラ、イグサ、竹の皮など(現代では合成品も使われる) 対象性別= 男女両方(現代では女性寄り) 発祥= 平安時代頃
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雪駄 |
定義= 草履と形状は同様で、草履の足裏に革を張った草履の派生商品 材料= 草履同様 対象性別= 男女両方 発祥= 安土桃山時代頃
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下駄 |
定義= 甲や側面が覆われていない木製の履物 材料= 木 対象性別= 基本的に男性向け 発祥= 弥生時代から奈良時代あたり
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