織物、レザー(皮革)の加工の種類
起毛加工とは?
起毛(起毛加工)とは、主に毛織物における仕上げ方法の一つ。
【起毛の方法】
生地の片面もしくは両面に対し、生地の表面をこすって(ひっかいて)、毛羽だった生地に仕上げる。
【起毛加工の主な効果】
保温性が増す
生地がやや分厚くなる
生地がふっくらして肌触りがよくなる
【起毛加工を施す主な生地】
- メルトン
- フランネル
- フリース
- スエード(革)・・・・・裏皮を起毛する
*ツイードは起毛はしない毛織物。
ラミネート加工とは?
laminate
英語の「laminate」とは、
"薄板状にする"
"薄い物を貼り付ける"と
いうような意味。
そして具体的には、合成樹脂フィルムなどのうすい膜を貼り合わせて、層を作る加工法。
主にバッグにて適用。
マーセライズ加工(シルケット加工)とは
mercerized
silkete
基本的に光沢感がない素材である綿(綿糸or綿布)を特殊な溶液に浸し、
絹のような光沢感を与える加工法。
シルクのようにするということから、
別名「シルケット(silkete)加工」とも言う。
なお、マーセライズ加工(シルケット加工)によって作られた綿糸・綿布は「シルケット(擬絹糸)」。
擬麻加工とは?
擬麻加工 = imitation linen finishing
imitationとは"模倣品"という意味で、
linenとは、"亜麻布"という意味。
綿織物やレーヨン織物に対し、麻のような硬さなどを与え、麻の模倣品のようにする加工法。
そして、「擬麻」「ギマ」という言葉だと、擬麻加工を施した糸・布のことを指す。
市販において、「擬麻」生地を使用している商品を分析すると、
「綿100%」の綿生地が擬麻加工されて麻のような生地になっているケースが多い。
具体的には、
- ゼラチン法
- アルカリ処理法
- カゼイン法
- カレンダー法
など、いくつかあり。
(詳しい加工手順は難しいため省略)
テフロン加工 *撥水系加工
teflon
「テフロン(Teflon)」は、フッ素樹脂の一種。
そしてテフロン加工とは、
防寒着や雨具などに対して、撥水性や防汚性を高めるためにテフロンで加工すること。
*なお、"テフロン"は米国デュポンのフッ素樹脂の商品名(商標名)。
【テフロン加工が施される主な製品】
- レインコート
- バッグ
- マウンテンパーカー
- アウター系ジャケット
エンボス加工とは?
"emboss"とは、
「(模様などを)浮き上がらせる、浮き彫りにする」といったような意味。
そして、「エンボス加工」とは、
レザーや織物に対して圧力をかけて、凸凹(でこぼこ)した模様(おうとつ)を施す加工法。
繊維・服飾分野では、レザーのバッグ、財布、ベルトあたりに施されているケースが多い。
モアレ加工とは?
モアレ= moire
"moire"とは、"波状"または"雲状"という意味。
そしてモアレ加工とは、生地(布地)に波状(=木目調)の模様を施す加工法。
*「モアレ」という生地・織物に関しては「表面に木目を表した織物」というような意味。
*具体的な説明が難しいため、モアレ加工生地の表面の実例はネットで検索して実例をご確認ください。
その他の加工法、加工用語
- エナメル加工・・・・・生地表面にエナメルをコーティングすること。バッグの定番加工法
- ワッシャー加工・・・・・洗浄機に入れたり熱処理をして、生地に自然なシワをつけること
- オパール加工・・・・・薬品で、酸に弱い綿などの生地の一部を溶かして透かし模様を作ること
- 形態安定加工・・・・・シワや縮みが起きやすい製品に対し、シワ・縮みができにくい生地へと加工すること
- 防縮加工・・・・・洗濯などで縮まないようにする加工法。複数の方法がある
- シロセット加工・・・・・毛織物につけた消えやすい織り目やヒダに対し、薬品を用いて耐久性を加える加工法
- UVカット加工・・・・・生地に紫外線を遮るための加工を施すこと
- ウーリ―加工
- 塩縮加工
- リップル加工
- パンチング加工
- ボンディング加工
- PVCコーディング加工
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