梳毛糸と紡毛糸
まずはじめに
羊毛などの獣毛から作られる「毛織物」は、大きく分けて
- 梳毛織物・・・・・(主に)梳毛糸を使って織られた薄手の織物。表面はなめらか
- 紡毛織物・・・・・(主に)紡毛糸を使って織られた厚手の織物。表面は毛羽立っている
の2つに分類される。
【体毛が毛織物に使用される主な動物】
- 羊
- カシミヤ山羊
- ラクダ
- アルパカ
- アンゴラ山羊
紡毛糸(woolen yarn)とは?
簡単な一行説明= 短い羊毛や再生糸(くず糸)から作り上げた、毛羽立っていて保温性が高い糸
詳しい説明
紡毛糸とは・・・・・
読み方は「ぼうもうし」。
英語でいうと「woolen yarn」。
英語の発音は「うーれん(うーるん)・やーん」
woolen=日本語で「羊毛の」という意味。
yarn=日本語で「糸」という意味。
【意味・定義】
- 短い羊毛・・・・・主に5cm以下のもの
- 梳毛を作る工程の中でできた「くず糸」
- 反毛(再生糸)
などを使って紡いで作られた糸のこと。
【特徴】
糸の表面に毛羽があることや、保温性の高さなどが特徴。
紡毛織物(woolen)とは
紡毛織物(ぼうもうおりもの)とは、
「紡毛糸」を使って織られた厚手の毛織物のこと。
防寒性の高さなどが特徴。
「ウーレン(ウールン)」とも呼ばれる。
ツイードが代表的な存在。
【主な紡毛織物の種類】
- ツイード
- フランネル・・・・・紡毛織物に当てはまらないタイプもあり
- メルトン
- 毛布
梳毛糸(worsted yarn)とは?
簡単な一行説明=
羊毛の長い毛を使い、その毛を直線状によく整え、撚りをかけて(ひねって)作った滑らかな糸のこと
詳しい説明
梳毛糸とは・・・・・・
読み方は「そもうし」と読む。
「そもういと」ではない。
英語でいうと「ウーステッド・ヤーン(worsted yarn)」
worsted=イギリスの地名
yarn=糸
【意味】
通常5cm以上の長くて上質な羊毛を使用し、紡績工程の中で、
「毛を梳く(すく) = 人の髪に例えると、クシで髪の毛をそろえる感じ」
という作業で、毛をきれいに直線状に引き延ばしたりしたのち、撚りをかけて作った糸のこと。
【特徴】
紡毛糸に比べて滑らかな表面で毛羽が少なく、光沢感がある
梳毛織物(worsted)とは?
読み方は「そもうおりもの」
梳毛糸によって織られた薄手で表面が滑らかな織物のこと。
「ウーステッド(worsted)」もしくは「worsted fabric」とも呼ばれる。
【主な梳毛織物】
- サージ
- ギャバジン
梳毛糸と紡毛糸の作り方や違いに関する外部リンク
梳毛糸や紡毛糸の製造方法は専門家ではないとわからない難しさで、
詳しく説明することは難しいため、下記のページなどがとても参考になります。
●東洋紡糸工業株式会社HP 「東洋紡糸の糸づくり」
http://www.toyoboshi.co.jp/toyoboshi/making.html
*1879年創立の老舗企業。
こちらには、梳毛糸と紡毛糸の詳しい製造方法・製造過程が画像込であり。
●楽天市場・花樹木ぶらんどHP内 「糸のおはなし」
http://item.rakuten.co.jp/khaju/c/0000000131/
*こちらには梳毛と紡毛の基本的な違いや、撚り方の違いに関する解説文あり
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