パリコレは服飾界のF1のようなもの

 
 
高級服飾業界にとっての世界最大のイベントと言えばパリコレことParis Fashion Week。
 
そのParis Fashion Week(パリコレ)は自動車レースの最高峰である
F1世界選手権と同じような存在だという話。
 


 
 

参加価値の中長期的な高さ

 
パリコレはフランスの公共的な服飾系機関が運営する公共的なイベント。
 
そのパリコレといえば本格的なランウェイショーを開催する場合、
1億円前後のコストがかかるとも言われている。
しかし、そういった大規模なショーを開催したからと言って、
ショーで発表した作品が世界中で爆売れする事はない(即効果はない)と言われる。
それは年商10億円・20億円程度のブランドにとって厳しい事であり、
最初はショー形式で参加していた中小ブランドが
あっという間に撤退してしまう事も多いが、
一方でコストは高くついてもパリコレに参加し続ける独立系ブランドも多い。
 
それは何故かというと、ショーで発表した作品が直接的に売れないとしても
「現役パリコレブランド」
という肩書きを維持する事は中長期的なブランド価値向上に大きな効果があるため。
(また参加し続ければ、メディアを通じてショーの模様は、お金を払う事なく報道してもらえるほか、幅広い一般人達にブランド名・デザイナーを覚えてもらえる)
 
 
一方、自動車レースの最高峰であるF1も
世界中の自動車連盟(日本で言えばJAF)を束ねる国際自動車連盟が主催する自動車業界の公式的な世界選手権という事もあり、
世界中の業界関係者や一般の自動車ユーザから極めて高い注目を集める。
 
参戦コストがあまりに高く(安く見積もっても年間200億円以上)、
メーカーではないチーム経営者は常に参戦継続コストに頭を痛めると言われる。
HONDA・TOYOTAなどのメーカーにとってもトップレベルで戦うためのコストは膨大で、経済危機のたびに会社経営コスト削減のため、撤退するような事が起きてきた。
 
HONDAはその代表格であるものの経済危機が一段落すると
再びお金のかかるF1に復帰するのは、ブランド価値向上&無料で企業名を報道/宣伝してもらえる事も大きな要因の一つと言われる。
(実際にホンダはトヨタなど世界有数の自動車メーカーと比べると四輪分野では小さい存在ながら、F1参加を通じてイメージを高め、ブランド力向上・販売台数向上につなげてきた。)
 
 

最高峰の実験室として共通

 
 
アヴァンギャルドな作品が発表されるパリコレは
「着られない服も多い」とも称される一方、
世界中のトレンドの発信源となり、世界の服飾文化を創造・変化させてきた。
(特にプレタポルテ部門よりオートクチュール部門の方が実験要素が強い)
 
一方、F1世界選手権も同様、
「一般車への技術応用とはほぼ無関係」
「お金の無駄遣い」
と揶揄する一派も古くからいる一方、
やはり自動車業界の最新の技術を注入する実験室の要素をもつのも事実。
 
たとえば20世紀に入ってからで言うとエコ意識が高まる中、
F1でまず導入された「エネルギー回生システム(KERS)」か乗用4輪車や電動自転車の世界で応用されているほか様々な革新的技術が応用されてきた歴史をもち、
自動車文化の発展・改善に役立ってきた歴史をもつ。
 
 


 
 
「パリコレもF1も存在価値はない(お金がかかるだけ)」
という派閥もあるが、上記に以外にもパリコレやF1には似たような開催価値・参加意義が幾つもあり、各業界にとって必要不可欠な側面も大いにあると言える。
 
 

 

 
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