エルメスの歴史は汽車&自動車の登場の深い関係がある
パリの超高級ブランド「HERMES(エルメス)」は現在では、
- バーキン
- ケリー
をはじめとした超高級バッグをはじめ、
衣料・腕時計・アクセサリーなど、あらゆる服飾系アイテムを扱っている。
基本的には「人」を対象した商品を展開しているが、
唯一「動物」を対象にしているのが、
鞍をはじめとした馬に装着する「馬具」。
今でもわずかに展開している、この「馬具」こそがエルメスの創業事業である事はある程度、世間の間で知られている。
では、どうして馬具工房としてスタートしたエルメスが
総合服飾系ブランドへと進化していったのかというと、
そこには汽車(蒸気機関車)の登場や自動車の普及というものが深く関係している。
エルメスがフランスで創業した1830年代当時の富裕層は、
移動手段としてガソリンや電気を必要としてない馬車を活用していた。
しかし、その後、便利な汽車(蒸気機関車)が登場してきたほか
19世紀の終わり頃にガソリンで走る自動車が開発され、
馬車の時代がもうすぐ終わりそうな気配、
そして人々が便利な乗り物を利用して気軽に旅行を楽しむ時代が到来する気配が漂い出すと、
当時の社長が、乗馬用ブーツなどの入れ物として、
ケリーバッグの原型となる「オータクロア」というバッグを開発した。
20世紀に入ってガソリンで走る自動車の大量生産が始まると
馬車文化は今後衰退していくだけである事がますます鮮明になり、
そんな中で「オータクロア」という馬具入れのバッグは旅行用バッグへと進化。
さらに顧客の要望に応える形で、
3代目社長のエミール・モーリス・エルメスは一気に事業の多角化を推し進めていった。
そんな中で、もともと馬具工房だったエルメスは
馬具需要の急激な下落に耐える事ができたほか、
世界一の皮革製品ブランドへと進化する事に成功した。
皮革製品以外の発祥の時期については、
ブランドのメインアイテムの一つとなっている
香水やスカーフといった商品には1930年代に参入したほか、
1970年代にはプレタポルテ(高級既製服)部門も立ち上げ、
ルイヴィトンに先駆けて、衣料の発表の場であるパリコレクションにも進出している。
ちなみがHERMESは馬具工房であった事を表す印として、
エルメスのロゴには
- 馬
- 馬車
が用いられている。
[参考文献]
エルメス公式サイト
https://www.hermes.com/jp/ja/equestrian/horse/
https://www.hermes.com/jp/ja/story/227526-haut-a-courroies/
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